駅長の手紙 2025.5

道の駅萩往還を運営する一般社団法人萩物産協会の会員(正会員・準会員)の皆様に、毎月の精算書と一緒にお届けしている「駅長の手紙」。
ユーモアあふれる日常の話題から萩全体の課題への真面目な考察まで、毎月ジャンルを問わない多岐にわたる話題で隠れファンもたくさんいるとかいないとか。

会員皆様宛の手紙とは別に、毎月の給与明細とともに道の駅萩往還のスタッフ全員に渡している手紙もあります。こちらも日々の業務の中で生まれた気づきと、道の駅萩往還の理念を伝える駅長からのメッセージ。つまりは、道の駅萩往還の歴史そのものです。

そんな駅長の手紙を道の駅萩往還の記録として未来に残すため、公式ホームページでシリーズとして毎月掲載いたします。ぜひご一読ください。

※「駅長の手紙」における発言内容は、駅長・篠原の個人的な意見です。
※表現の一部に不適切な点が含まれる可能性がありますが、著者の意図を尊重し、原文のまま掲載しております。

萩物産協会 会員皆様宛

一般社団法人 萩物産協会会員 皆様

令和7年5月
道の駅萩往還 駅長:篠原 充

観光資源としての城

 拝啓 新緑の候、時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

 ここ最近会った人に、「どうやったら、萩に観光客がもっと来るようになると思う?」とたずねたところ「萩城を造ったらええ!」と、3人の方(萩で交通、報道関連のお仕事をされている方)に力説されました。

 あらためて申し上げます。私は歴史に関しての知識や興味がほとんどありません。そんな私がここ数年で、いくつかの「城」を、観光価値判断基準で視察したときの状況を報告します。訪問したのは、いずれも普段の平日の日中です。

 「すごい数の観光客だな」と感じたのが「姫路城」。国内外の観光客であふれ、周辺の商店や飲食店もたいへんにぎわっていました。江戸時代から現存する天守や櫓が「昭和の大修理」と「平成の修理」を経て白く優雅に輝き、歴史ファンならずとも一見の価値がある観光資源です。さすが国宝+世界遺産。感動しました。同じく国宝の「松江城」や国の重要文化財の「熊本城」(震災修復中)、現存12天守のひとつからの眺めが素晴らしい「松山城」はどれも見ごたえのある城で、周辺含め多くの観光客でにぎわっていました。「広島城」はもともと広島がインバウンド含め観光客が多い街ですのでそれなりの観光客の数でした。

 一方、パラパラ程度しか観光客がいなかったのが、江戸時代の天守閣が現存する「高知城」(国の史跡)。そして、ちょっと失礼ですが「誰もいなかった」レベルの城が「宇和島城」と「高松城(讃岐)」でした。どちらも「日本100名城」や、城の一部が国の重要文化財に指定されていますが、昭和の時代に解体修理(復元)された城で、1時間ほどの滞在中、散歩をしている地元の人以外、観光客は1人も見かけませんでした。たまたまの可能性もありますが・・・・。

 要するに、昭和以降に復元した、全国どこにでもあるような規模の城は、令和の現在、歴史的価値は別として、観光資源としての価値は極めて低いと思います。

 城の建設や維持にコストをかけたところで「見物」でお金は落ちませんし経済効果も限定的です。優先すべきは、小さいながらも魅力ある萩の観光資源のひとつひとつを再生し、有機的に結びつけ街全体を活性化する取り組みです。

敬具

道の駅萩往還 スタッフ宛

道の駅萩往還 従業員 各位

令和7年4月
道の駅萩往還 駅長:篠原 充

ビデオ判定

 近年、プロスポーツ競技において「ビデオ判定」が導入されています。審判員の肉眼で判定が難しいときや、異議がある場合に映像を確認して判定を行う制度です。

 3月31日をもって、道の駅萩往還の令和6年度事業が終了しました。これまで当駅は、開業以来連続「黒字」でした。しかし、今年度は非常に厳しい状況で推移し、1月時点では200万円程度の「赤字」が出る見込みでした。赤字の最も大きな要因は3つ。大きい順に①販売不振、②資材・原材料費の高騰、③キャッシュレス決済手数料です。②と③は世の中の流れとして、我々にどうすることもできません。

 しかし、①の「販売不振」は我々に原因があります。近い将来、様々な職業が生成AIをはじめとするIT技術の進歩で、「人から機械」へ変わっていきます。私たちの仕事で最も身近なものでは「レジ」。セルフレジになればレジに人は必要ありません。多くのスーパーでは既にそうなっています。逆に、最期まで「人がやる仕事」は、人と接する「接客」がそのひとつです。「売る執念」を持ちましょう。

 今年度の決算は、土田の集計でプラス●万円。黒字ですが「ビデオ判定中」です。

一カ月、ごくろうさまでした。

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