駅長の手紙 2025.12

道の駅萩往還を運営する一般社団法人萩物産協会の会員(正会員・準会員)の皆様に、毎月の精算書と一緒にお届けしている「駅長の手紙」。

道の駅萩往還 駅長・篠原。かつては「エキチョーのブログ」(道の駅萩往還 エキチョーのブログ)をはじめテレビやラジオなどのメディア露出も多く積極的に発信を行っておりましたが、いつの間にか広報担当も事務局長・土田に交代。今では裏で影を潜めておりますが、本人まだまだ健在です。

ユーモアあふれる日常の話題から萩全体の課題への真面目な考察まで、毎月ジャンルを問わない多岐にわたる話題で隠れファンもたくさんいるとかいないとか。中には「今までの全部ファイルしてあるよ!」と言われる方もおられるほど(事実です)。

会員皆様宛の手紙とは別に、毎月の給与明細とともに道の駅萩往還スタッフ宛の手紙もあります。
こちらも日々の業務の中で生まれた気づきと、道の駅萩往還の理念を伝える駅長からのメッセージ。つまりは、道の駅萩往還の歴史そのものです。

未来への記録として残すため、ここに掲載いたします。ぜひご一読ください。

※「駅長の手紙」における発言内容は、駅長・篠原の個人的な意見です。
※表現の一部に不適切な点が含まれる可能性がありますが、著者の意図を尊重し、原文のまま掲載しております。

萩物産協会 会員皆様宛

一般社団法人萩物産協会 会員皆様

令和7年12月
道の駅萩往還 駅長:篠原充

違和感

拝啓 師走の候、時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

 11月14日付けの「はぎ時事」に、今年の萩市の出生数が100人を切る可能性から、「危機感を持った対応が求められる」とありました。

 今年6月の当協会総会で、私が2050年の萩市の年間出生数を51人と推計しましたが、今年が100人程度であれば、さらに下振れし、25年後には30人を切る可能性も十分あります。萩市全体で1クラスがやっとの人数です。

 現在、萩高と萩商工の統合や、小中学校の体育館や給食調理室の空調問題などが議論されています。
 私はこの議論に対し、違和感を覚えます。それは結構な年齢の方々が中心になって結論を出そうとされていることです。県の既定路線があるにせよ、今後高校に進学するのは、現在中学生以下の子供たちです。生徒本人とその親世代が今後の萩の教育のまさに「当事者」。その意思が充分に尊重された結論を望みます。

 5年後の令和12年の高校に入学する生徒は、平成26年生まれ。その年の萩市の年間出生数は236人でした。今年、萩市内中学生が市内高校に進学した率が77%。30人1クラスとして、阿武町を加えても5年後は全部で6クラス程度です。ちなみに今年生まれた子供が高校に進学する15年後は、萩市全体で、せいぜい2~3クラスです。これはすでに確定した「現実」です。

 高度な教育を受けたい生徒や、スポーツ・文化を極めたい生徒は、市外の高校に進学する「学区外進学」を選択する可能性がさらに高まるでしょう。県外の私立高校であれば、転出します。人口減少に歯止めがかからない萩市の現状に、さらに追い打ちをかけます。何もしなければ、萩市は確実に消滅します。

 10年先の責任世代(現在20~50代)が、本気で萩の未来を議論すべきです。

敬具

道の駅萩往還 スタッフ宛

道の駅萩往還 従業員 各位

令和7年11月
道の駅萩往還 駅長:篠原 充

給与とは

給与とは、働く「ストレスに対する報酬」ではありません。

給与とは、人に喜んでもらうために働いた分の「お礼」です。

今月もお疲れさまでした。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA