駅長の手紙 2024.11

道の駅萩往還を運営する一般社団法人萩物産協会の会員(正会員・準会員)の皆様に、毎月の精算書と一緒にお届けしている「駅長の手紙」。
ユーモアあふれる日常の話題から萩全体の課題への真面目な考察まで、毎月ジャンルを問わない多岐にわたる話題で隠れファンもたくさんいるとかいないとか。

会員皆様宛の手紙とは別に、毎月の給与明細とともに道の駅萩往還のスタッフ全員に渡している手紙もあります。こちらも日々の業務の中で生まれた気づきと、道の駅萩往還の理念を伝える駅長からのメッセージ。つまりは、道の駅萩往還の歴史そのものです。

そんな駅長の手紙を道の駅萩往還の記録として未来に残すため、公式ホームページでシリーズとして毎月掲載いたします。ぜひご一読ください。

※「駅長の手紙」における発言内容は、駅長・篠原の個人的な意見です。
※表現の一部に不適切な点が含まれる可能性がありますが、著者の意図を尊重し、原文のまま掲載しております。

萩物産協会 会員皆様宛

一般社団法人 萩物産協会会員 皆様

令和6年11月
道の駅萩往還 駅長:篠原 充

10万円超級炊飯器

 拝啓 菊花の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

 炊飯器メーカーの(以下社名の敬称略)の東西横綱といえば、象印とタイガー。「♬タイガー電子ジャァ~♬ 炊っきぃ~ たてぇ~♬」は、昭和生まれなら誰もが知っているCMソングです。先日、わが家で使っていた炊飯器の調子が悪くなり、家電量販店に買いに行きました。どうせならと、思い切って10万円超級のハイエンド機種を奮発しました。

 事前にネットで人気機種を調べたところ、多くのサイトで高級機種では象印とタイガーが上位を独占。両社ともに「大火力」が売りで、特に象印は「炎舞炊き」という複数個の強力ヒーターをローテーション加熱させることにより、釜の中で米を激しくかき混ぜ(おどらせ)ながら炊く技術で特許をとり、ランキング1位を獲得。カタログ表紙は両社とも燃え盛る炎をバックに象印は阿部寛さん、タイガーは渡辺直美さんが微笑んでおられます。濃くて熱い。

 これに割って入っているメーカーが、パナソニックや東芝、日立などといった老舗メーカーと、比較的新しいアイリスオーヤマや、バルミューダなど。大手2社がほぼ独占している炊飯器市場に、「大火力」とは違ったアプローチで戦っています。バルミューダは「ご飯を炊くこと」だけに機能を特化し、ジャー機能なし。そして、これまであった、どの炊飯器より洗練されたデザインが話題になりました。アイリスはカタログ表紙に「本物のかまどは、お米をおどらせない。」と象印に宣戦布告。パナソニックは、釜の中に3つのセンサーを配置し、その情報を基に、AIがそのお米の状態ごとに炊き上げる火力や圧力を最適に調節する技術が売り。無駄を省いたシンプルなデザインや質感も申し分なし。大火力 vs AI。

 確かに、かまどで炊いたご飯は美味しいです。しかし、気を付けたいのは、「かまど=大火力」だけではない事です。「炎」はあくまで私たちがかまどに対するイメージ。先入観。その証拠に、「はじめちょろちょろ、なかぱっぱ」。肝心なのは、火加減であって、火力だけではありません。

 私は、パナソニックを選びました。10万円超えのモデルがつい先日、デザインも機能もほぼ変わらず2024モデルが発売されたため、型落ち6万円ほどで買えました。生まれてはじめて10万円級炊飯器で炊いたごはんは、想像以上に噛みしめるごとに米一粒一粒の旨味と香りが驚くほど広がります。超幸せ。買うときに店員さん曰く「高級炊飯器は、米農家の方々がよく買われる」との事。古くて小さな当駅や、消滅可能性自治体が生き残っていくヒントがパナソニックの炊飯器にありました。

 敬具

道の駅萩往還 スタッフ宛

道の駅萩往還 従業員 各位

令和6年10月
道の駅萩往還 駅長:篠原 充

100人のバカ 対 1人の天才

 先日テレビを視ていると、ビートたけし氏が民主主義について語っておられました。民主主義は、基本的に多数決で物事が決まります。しかし、多数派のほうが正しいとは限りません。氏は「民主主義で仮に100人のバカがいて多数派だと、1人の天才は必ず少数派。それで多数決で決まった事が100人のバカを幸せにするかどうか疑問。」とおっしゃっていました。

 天才という人は、そもそも数多くいないからこそ天才であって、凡人では想像できないレベルに達した、極めて少数派の人たちです。才能がある人や努力を積み重ねた人も多くはいません。

 一方、バカはいくらでもいて、たちが悪いことに多くは「自分がバカ」だと全く気付いていません。さらに、努力した人を妬(ねた)み、嫉(そね)み、バカ同士が集まって、悪口を言ったり攻撃したりします。あるいは、びっくりすることに、上から目線で才能のある人や、努力した人を批評したりします。

 また、バカにはセンスがありません。自分ではセンスがあると思っているようですが。気の毒です。例えば「感性は知性の上に成り立つ」とは、天才レオナルド・ダヴィンチの言葉ですが、バカには「感性」の前提となる「知性」がありません。

 私は天才でも秀才でもありませんが、そうバカでもありません。私がこいつはバカだと思うバカは、「自分がバカだと思っていないバカ」。私は自分をそこそこバカだと思っています。自分より才能がある、あるいは努力した人を、これまで直接何人も知っていますし、そうした人を尊敬もしています。みなさんも、そうだと思います。

 人は、自分がバカだと気付いた時点で、もう既にバカではありません。

一カ月、ごくろうさまでした。

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